自己分析、エントリーシート、SPI、面接、ほぼ全てで苦しみ、
30社以上落選、自殺も考えた僕だったが、
唯一苦労もせず、一つも外さなかった選考形式がある。
それがGDことグループディスカッションである。

現在就職選考によく用いられる方法で、
4〜10人前後の学生に、一つのお題を与え、
それを学生同士で討論させ結論を出させ、
そのサマを人事が横で見て、評価するという代物である。
このGDで出た点数が後々も引っ張られるという、
面接に次ぐ、もしくは同レベルの重要な試験である。

ここまでこの形式が重要視されるのは
おそらく面接が「商談」「プレゼン」の原型であるのに対し、
このGDは「会議」の原型的な存在だからであろう。
一つの課題に対し複数の人間が知恵を絞って新しい答えを出す。
この「会議」ができることこそが企業形態の価値の一つであり、
個に対する最大の強みだからだ。と思われる。

僕は他のことでは散々苦労させられたが、
この選考で落とされる事は1回もなかった。
内定をもらった会社の中で、
各選考における評価点数を教えてくれる会社が2社あり、
その2社の内容は共通していて、20項目くらいのうち、
「態度・姿勢が0点。他は満点。GDは1位通過です。」
というエラく嬉しい内容であった。

このGDの評価基準は会社によって様々だが、
「自分なりの視点から出てきた意見」が最重要。
まずはその人が会議にいることに意味があるかどうかだ。

あとはプレゼンでも同じだが、「具体的な根拠を付けて説明し、
相手に自分の意見・主張を理解させられるか」ということ。
一生懸命しゃべってるわりに何を言ってるのか
イマイチわからない人をよく見かけたものだ。

その場が利益生産団体の会合であることを意識して、
「゛最終的に"利益に対して前向きな答え」が出せるようにする。
会議がやたら人道や環境に走り始めたら
あまり向こうの気に障らないように本筋に戻す。

そして余裕があるなら、他人が前記のようなことが
できずに混乱している時は「例えばこういうことですか?」
とか具体的なことをいって「助け船」を出してやる。
(助けだと気付いてくれる人は少ないが)
あくまでも「個人でなく会議体であること」を意識する。
ここで見放したら会議体の意味がないのである。

またこれもできる場合ならばであるが
一人の意見がどんな凄くてもそれのみが正しいことはない。
細かいところは他の人間の意見を取り入れ、
その日の時点で考えられる最良の状態まで持っていく。

これはちょうど就活中にGD対策として
僕がノートに考えていたことえをメモしていたものに
わかりやすく解説など書き加えたものである。
今見ても、未熟な部分もあるにはあるが、
GD経験がまだない時点でここまで書けていたのは
我ながら驚きである。


なぜ、このGDに関しては他に比べてできていたか
については思い当たる節がある。

仲間内、サークルなどで何回か経験した
「クラブイベントのオーガナイズ」である。
むかしSKATE/SPORTS/MUSIC/FASHON
をテーマにした某サークルの幹部をやっていて、
そこでイベントを打ったときの経験が生かされた。
イベントは金銭リスクを皆で分担するものなので
話は前向きにしていかざるを得ない。
色んな人種がいるから一人の意見のみを
採用するわけにはいかず、色んな要素を取り入れつつ、
なおかつ来てくれる人のために
ある程度まとまったイベントを構成することを念頭に
それこそ罵倒し合いながら厳しい会議をこなしていった。

何回かイベントを打ち、イベント的には成功したが、
最期にはイベントが原因で人間関係が破綻した。
それについてさんざん悩み・考えた。
「あの時僕は他に何ができたんだろうか」
それが無意識のうちに血となり肉となり、
就活のGDで大いに役に立ったというわけだ。
学生時代の最も辛い経験が
僕に大きな武器を与えていてくれたのだ。


「絶望の果てに 希望をみつけたろ?」
(ワ―ルズエンド・スーパーノヴァ/くるり)

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